ゲゲゲのしげ爺　ほりほりずむ宣言

本日、『皆既日食』という、
世界でも大変珍しい天文現象がありました。

外来患者さんも、入院患者さんも、
この世紀のイベントを一目見ようと
クリニックの外に出て、観察をされておられました。
（一部、スタッフも・・・。
　もちろん私も・・・。）

幸い、天気は良くも悪くもない状態で、
ほど良い具合に雲がかかっており、
観察するには丁度良い状態でした。

ところで、この『日食』という現象は、
天文学的に言えば
太陽が月によって覆い隠され見えなくなるという
現象にすぎないのですが、
古今東西、不吉な前兆として、
あまり良い意味では捉えられていませんでした。

インド、ヒンズー教の神話では、
ラーフ（阿修羅）とケートゥという、2柱の魔神が日食を引き起こすとされ、
現代でも日食時は断食をしたり、
聖なる河、ガンジス川で沐浴して身を清めるのだそうです。

北欧神話では、
魔狼フェンリルの眷属、スコルが太陽を捕らえ、
食らいつく事で日食となるとされています。

古代中国では、
日食は『天災の前触れ』『皇帝の死』など、
不吉な出来事の予兆とされてきましたし、
風水上も、不吉とされているようです。

日本神話では
天照大御神の岩戸隠れ伝説が有名ですし、
邪馬台国の時代、日本列島で日食が起こり、
卑弥呼が死んだという伝説もあるようです。
（そういえば、手塚治虫氏の『火の鳥』で
　同じようなシーンがあったような・・・。）

そして、占星術、占星学的にも日食は『凶』とされています。

私は・・・

8月生まれの獅子座で、守護星は太陽。

また、未年生まれで、宿曜占星術（密教占星術）において
守り本尊は太陽の化身、大日如来。

そして、太陽は我が祖国『日本』のシンボル。

そんな太陽が、月に隠れてしまうという状況に、
私は何となくいい気分がせず・・・

『何を世間では大騒ぎしているのか・・・。
　全く理解できん・・・！！』

・・・などと内心思っていたのですが、
いざ当日になってみると・・・

『おお～っ・・・！！
　太陽が、三日月☽みたいに見えるじゃないか・・・！！』

・・・と、ついつい楽しんで騒いでしまいました。

結局、要は心の置き所。

『淡々と「事実」があるだけ、
　そう思う「心」があるだけ、
　ただ自分がどう受けとめるかだけ』

・・・なんですね・・・。