2009年12月06日

チベットの『おくりびと』

先週の金曜日
矢山クリニック毎月恒例のオフサイト・ミーティング
部門交流会が行われました。

今回は特別ゲストとして、
矢山利彦院長の朋友
気功家として有名な中健次郎氏をお迎えしての
会となりました。

中氏は、
現在は熊野に居を構えておられ、
全国各地で気功、太極拳のセミナーや合宿を開催され、
指導の日々を送られていますが、
お若いころはオーストラリア、中国、チベット、インドを渡り歩く、
冒険家のような生活を送られていたこともあったようです。

その当時の数々の武勇伝をお聞きし、
会も大いに盛り上がり、
私も鼻血を出してしまうほど興奮したのですが、
今回私が最も興味を引いた話が、
チベットでの『鳥葬』の話でした。

『鳥葬』とは・・・
『風葬』
または『天葬』とも呼ばれる
チベット独特の葬儀の方法です。

チベットでは、『鳥葬』以外にも、
『火葬』『水葬』『土葬』という方法もあるそうなのですが、
最も代表的なものが『鳥葬』で、
日本で一般的な『火葬』は
チベットでは実は高位高官高僧のための葬儀方法なのだそうです。

人が死ぬと、
そのご遺体は郊外の荒れ地に運ばれ、
ハゲワシなどの鳥に食べさせることにより
へと送り届けられると考えられています。

私は、『鳥葬』のことを知識としては知っていましたが、
中氏にその実際をお聞きして、
びっくりしてしまいました。

遺体は、そのままハゲワシのいる荒れ地に
安置されるのかと思っていたら、
そうではなくて、
鳥が食べやすいように
実はその遺体は裁断され、解体されてしまうのだそうです。

そして、その作業を行う専門家がいるらしく、
中さんはその作業の一部始終を特別に
すぐ目の前で見せていただいたのだそうです。

映画『おくりびと』でお馴染みになりましたが、
日本のおくりびとは、
ご遺体をきれいに清め白装束を着せ、化粧をしますが、
チベットのおくりびとは、
鳥が食べやすいように
なんとご遺体をさばき、骨を砕き、肉をバラバラに・・・。

日本人の感覚として
かなり相入れないものがありますが、
チベットでは、既に魂が抜けた死者の身体
単なる1つ物体、物質に過ぎないので、
鳥に食べさせて天に帰すのが一番良いとう発想のようです。

『メメント・モリ(死を想う)』も、
国によって、民族によって、宗教によって、文化によって、
かなり違った形があることを改めて知り、
考えさせられました・・・。



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。