2008年04月06日

「考えて、答えのないこと考えない」

「考えて答えのないこと考えない。」

診察時、
時折、患者さんが頭を苦悩でいっぱいにされておられて、
我々の話がよく伝わらないことがあります。

そういう場合、
患者さんが訴える症状の原因を、
筋道を立てて論理的に説明しても、
頭が苦悩でいっぱいですから、
ほとんど聞いておられません。
「ところで先生、○○○のことなんですが・・・」
と、また全く同じ質問が返ってきたりします。icon10

そういう時は、
『さっき、説明したんだけどな・・・。』face07
なんて思いながら、苦笑いして、
もう一度最初から、そして別の角度から、
懇切丁寧に説明しなおしたりします。
(それでもダメなこともよくあります・・・。icon11

患者さんが、苦悩で頭がいっぱいな時、
そんな時は、答えの出ないことを
『ああでもない、こうでもない、そうでもない・・・』
と考えすぎて、頭がオーバーヒートしています。
脳波β波の状態。
脳が無駄にエネルギーを消費し、燃費が悪くなっています。
脳内には、アドレナリンルアドレナリンなどの神経伝達物質
俗にいう、緊張ホルモンが大量に出ています。

考えても答えの出ないことを考えるという行為は、
心と身体を痛めてしまう行為です。
その行為自体が、病気が治りにくい原因であったり、
新たな病気の原因になったりするのです。

頭が苦悩でいっぱいになっている患者さんに、
矢山利彦先生は、
「苦痛と苦悩は違いますよ。
 苦痛はあっても、頭まで苦悩でいっぱいにしないように
 しましょうね・・・。
 『考えて、答えのないこと考えない。』
 ものごとを考えるときは、
 まず、答えが出ることかどうかをよく考えて、
 答えが出ることだったら考えて、
 答えが出ないことだったら、
 待っていれば答えは自然に出ると考えて、
 無理に答えを出そうとしないようにしましょうね・・・。」face02
というような説明をされます。

答えのないことを考えているとき、
時間と労力は無駄に消費されているわけですが、
こういう時は、SOAPAサイクルでいえば、
S→O→A・・・でストップして、
S→O→AS→O→AS→O→A・・・という
SOAサイクルになってしまっています。

こういう時は、Plan(計画)を立て、Action(行動)を起こすと、
答えが見えてきます。

考えて答えのないことは、考えても答えが出ませんが、
行動しながら考えると、答えが見えてくることがあります。





Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 09:37│Comments(0)
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