2010年08月06日

『外的コントロール』と『選択理論』

精神医療の新しいアプローチ・・・

『選択理論』

・・・を提唱し、
『リアリティ・セラピー(現実療法)』を構築された医学博士、
ウィリアム・グラッサー博士は、
その理論より・・・

1. 人が不幸な理由の大半は、
  満足できる人間関係を持っていないからである。

2. 人が満足できる人間関係を持っていないのは、
  どちらかあるいは両方が、関係を改善しようとして、
  『外的コントロール』心理を用いているからである。

3. そのような関係からは苦痛がもたらされるので、
  どちらかあるいは両方が、
  相手が用いている外的コントロールから逃れようとしている。


・・・ということを指摘されています。

『外的コントロール』とは・・・

1. 人の動機付けは、外側から起こる。
2. 人は、外からコントロールすることによって変えることができる。
3. 私は正しい。
  相手が間違っている。
  そして、正しい私がその相手を正すことは正しいことである。


・・・という、
『信念体系(ブリーフ・システム)』より発生する・・・

1. 自分は正しい
2. 自分と同じ見方、考え方をするように人を変えたい
3. 勝つか、負けるか
4. 強制したい


・・・という心理状態を基本に、
人の行動や感情を外部からの刺激によって反応を起こし、
コントロールしようとすることを意味しています。

そして、この外的コントロールの心理状態は
『7つの致命的習慣』として表れてしまうと説いています。

1. 批判する
2. 責める、非難する
3. 文句を言う
4. ガミガミ言う
5. 脅かす
6. 罰する
7. 褒美で釣る


・・・これらは、
別に悪気があって行うことではなく、
職場や家庭でもごく普通に、
状況を改善しようという思いで行われることが多いのですが、
結果としては信頼や尊敬が損なわれ、
人間関係に大きく悪影響を及ぼしてしまいます。

グラッサー博士は・・・

『外的コントロールこそ諸悪の根源』

・・・とさえ述べておられます。

少し考えさえすれば
これらのことは実に当たり前のことなのですが、
人類の大半は外的コントロールを
したりされたりすることによって
お互い不愉快極まりない思いをして、ストレスを抱え、
様々な悲劇を生んでいるようです。crying

矢山クリニックでも、
様々な会議、カンファレンス、委員会がありますが、
我々もまだまだ未熟ゆえ、
この『外的コントロール』の意識同士がぶつかり合うことが
度々あります・・・。coldsweats01

そんな時は・・・
グラッサー博士が提唱されている
『選択理論』における、
身につけたい『関係を確立する7つの習慣』・・・

1. 傾聴する
2. 支援する
3. 励ます
4. 尊敬する
5. 信頼する
6. 受容する
7. 意見の違いを交渉する


・・・を思い出し、
できる限りその話が
建設的最大公約数最小公倍数?)的にまとまるよう、
心掛けています・・・。happy01



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:08│Comments(2)
この記事へのコメント
初めまして。
選択理論心理学を専門に教えている講師です。
さがファンブログのツイッターのつぶやきからたどり着きました。
ドクターのブログで選択理論をご紹介いただいて
とても嬉しく思い、コメントさせていただきました。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
Posted by natsuko@選択理論 at 2010年08月06日 20:20
natsukoさん、こんにちは。

ご訪問、ありがとうございます。

選択理論心理学を医療の現場で
活かしていきたいと思っています。

こちらこそ、
どうぞよろしくお願いいたします・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2010年08月07日 16:14
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