2008年06月26日

励ましてほしい・・・

医療機関というものは、
大きく分類すると、
サービス業の一つに入ります。

サービス業であるがゆえに、
患者さんや、その御家族(サービス業的に言うと、『お客さま』)
期待に応えなければなりません。

さらに、厳しいことを言うなら、
ただ期待に応えるだけではなく、
期待を超える必要があります。

もしも、期待を下回ってしまったら・・・
サービス業としては失格です。

私は、矢山クリニック副院長をしていますので、
職員の指導をする立場にいるのですが、
最近、気付いたことがあります。

私は、
『他人から褒められようが、褒められまいが、一切関係なし。
 仕事は仕事・・・
 プロとして、やるべきことは、やって当たり前。
 できて何ぼ・・・。』
と思っている、
いわゆる『修行派』人間なので、
職員を褒めることがあまり上手ではありません。
(最近は褒めるように努力icon09はしていますが・・・)

でも、こんな私でも、実は職員を褒めることがあるのです。

それは、自分の期待を超えてくれた時・・・。

では、自分の期待通りに行った時は・・・
私はできて何ぼの世界
できて当たり前の世界に生きてきた
『修行派』人間なので、
そんな時は別に褒めたりなんかしていませんでした。
(これがいけないらしいですね。face07
 職員に対する感謝が足りないんだそうです・・・。icon11

では、自分の期待を下回った場合は・・・
自分の期待に沿わなかった場合は・・・
仕事が不十分だったり、間違いがあったりした場合は・・・

その時は叱ります。
医療機関は、サービス業ではありますが、
人さまの命や健康を預かる職業ですので、
他のサービス業よりも、そこにはより真剣さ、精密さ、厳しさが伴っているからです。

医療者として、
自分がそうやって育ててもらってきたからで、
それが当たり前だと思ってきたからです。

しかし、修行派の人間には、このやり方が通用するのですが、
いわゆる『帰依派』の人間には、
このやり方は逆効果のようです。

じゃあ、どうしたらいいのか、
『叱る』のではなくて、どうして欲しいのか、
尋ねてみたところ・・・
なんと、

「励ましてほしい・・・」

んだそうです・・・。
一瞬、私は訳が分からず、呆然となって、
「は?」face07
と言ってしまいました・・・。

『そんなこと考えもしなかった・・・。
 いちいち、「褒め」たり、「励まし」たりしないといかん訳ね・・・。』icon11


矢山利彦先生によると、
他人から褒められなくても、励まされなくても、
自分で自分のネジを巻いて、自分で行動できる『修行派』人間は、
100人の人間がいるとしたら、
わずか10人にも満たないんだそうです・・・。

目の前の人間が、修行派の人間であるとは限りません。
「褒められたい」「励ましてもらいたい」「認められたい」
という欲求は、人間が普通に持っている基本的欲求ですので、
今後は、顔晴って、「褒めて」「励まして」いきたいと思います・・・。

(これも私の修行のようです・・・。)icon09



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 20:29│Comments(6)
この記事へのコメント
先生、ホ・オポノ・ポノ・では、期待を下回ったのも、100%自分の責任ですよね・・・
そんなとき、ヒューレン博士は「ごめんなさい」とクリーニングされているのではないでしょうか・・・
Posted by のりぼう at 2008年06月26日 21:27
のりぼうさんのおっしゃる通りです・・・。

自分の身の回りに起こることは、
全て自分の責任です。

『期待』というものが、実はクセモノで、
これは自分の中の『我(エゴ)』から来ているんですよね・・・。

これに関しては、後日まとめてみたいと考えています。

また、修行派と帰依派に関する微妙な問題も、
今後に続く『十住心論』で解説していきたいと思います・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2008年06月27日 14:35
このテーマは 夫が20年前に社長を引き継いだ時から
常に悩み苦しんでいる事ですね。人材育成関連のセミナーにも積極的に参加して努力を続けては「期待」を裏切られたことへの失望感で自暴自棄になったり・・・を延々と
続けています。やっぱり 夫は修業派なのです。私は帰依派なので 従業員さんの気持ちが良く判りますので、帰依派の代表として 意見具申をするのですが・・・・・
人は変えられません。 自分も変えられません。(フゥー)
Posted by 樹の精 at 2008年06月30日 08:15
実は、100%修行派、100%帰依派の人間は存在しません。
どの方も、両方の要素を持っています。
ただ、割合が違うだけで・・・。

ただし、
「自分は修行派、帰依派のどちらかな・・・?」
という視点を持った時点で、実はその人は既に修行派です。
(これに関しては、残りの住心論で解説したいと思います・・・。)

樹の精さんも、そういう意味では修行派だと思いますよ・・・。

コテコテの修行派の人(私みたいな・・・)に必要なものは、
「褒める」こと、
「励ます」こと、
「認める」ことの他に、
帰依派の人に対する「思いやり」「温かさ」「優しさ」「許し」「愛」「癒し」・・・etcですね・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2008年06月30日 11:04
有難うございました
ちゃらんぽらんな私としては 今日はしっかり考えました。
20年の苦労は無駄ではありませんでしたが・・・まだ 同じ悩みを解決できないのも・・・・修業ですよね
Posted by 樹の精樹の精 at 2008年06月30日 17:32
修業ですね・・・。

でも、どんな苦労も、悩みも、
必ず何らかの恵みをもたらすものです。

そうじゃないと、修業の甲斐がありませんから・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2008年06月30日 18:11
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