2008年07月05日

玄関からお見送り

医療機関というものは、
基本的に、
人間の『健康』『病気』『生死』を扱っていますので、
常に人さまの『生死』に深く関わります。

矢山クリニックでは、
クリニックの性質上、
『生死』に関わる病気をお持ちの方が
数多く来院されますので、
我々が『死』に立ち会うことも少なくありません。

本当は、全ての患者さんの、
全ての病気を治してさしあげたいのは
やまやまなのですが、
残念ながら、
治療の途上で、
志半ばにして、
命を落とされる方もいらっしゃいます。

通常、
医療機関において、
患者さんがお亡くなりになった場合、
ご遺体は院内の霊安室に運ばれます。

霊安室は、大抵の場合、
地下室や、病院・クリニックの裏口近くに設置されていて、
ご遺体をお見送りするときは、
病院の裏口から、ひっそりと、
目立たないように送ることになっています・・・。

しかし、矢山クリニックでは・・・

『死の直前まで、
 精一杯、皆で一緒に命の火を燃やしたんだから、
 そんな薄暗くて、ジメジメした所から、
 コソコソと見送るのではなくて、
 正々堂々と、
 職員一同、皆で
 正面から見送って差し上げようじゃないか・・・!』

という、矢山利彦院長のお考えにより、
正面玄関からお見送りするようにしています。

そして、こう思うのです・・・
『あなたの病気を治して差し上げられなくて、
 ごめんなさいね・・・。
 今後は、あなたが我々に与えて下さった、
 この貴重な経験を活かし、
 同じ病気で苦しむ方々の治療に尽力します。
 今まで、本当にお疲れ様でした。
 安らかにお眠り下さい。
 また来世で会いましょう・・・。』




Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00│Comments(4)
この記事へのコメント
しげたん先生おはようございます!

TVドラマなどでみる、霊安室、裏口からのひっそりしたお見送りって、一般的なことなんですね。確かに、目立たないようにって考え方が主流なのですね。

でも。

院長先生のお考え、すばらしいですね!
ほんとうにその通りだと思いました。
Posted by keikei at 2008年07月06日 08:49
keiさん、コメントありがとうございます。

おそらく、矢山院長の考え方は、
賛否両論なんだと思います。

賛同して頂いて、ありがとうございます。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2008年07月06日 20:00
母は他界しました。皆さん総出で見送っていただきありがとうございます。一度は状態も良くなり退院できると母も家族も思っていました。母は矢山先生、重田先生、他看護士さんたち、掃除のおばさんまでも大好きで本当に矢山クリニックに入院してよかったと思います。意識がなくなる直前まで「ありがとう。ありがとう。」とつぶやいていました。そんな風に天国にいける人が一体何人いるだろう・・・と私は母を誇りに思います。お葬式が終わったあとで誰かが言いました。お母さんはきっと神様になってるよ。と。確かに私の中では母は神様になってます。感謝の気持ち、信じる心、いろいろ教えてもらいました。 7月中頃この記事を拝見しましたが涙が止まらずコメントを書けませんでした。本当に矢山クリニック関係者様に感謝しています。
Posted by poroporo at 2008年10月01日 22:30
poroporoさん、こんばんは。

我々は、あなたの大切なお母さんの
病を癒してさしあげることができませんでした。
本当に申し訳ない思いでいっぱいです。

今後、同じ病で苦しむ方々を
癒してさしあげることで、
この償いをしたいと思います。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2008年10月02日 20:40
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。