2011年06月30日

グッド・エイジング(Good Aging)

アンチ・エイジングAnti-Aging)』

・・・・・という言葉が流行しています。

『Aging』

・・・・・とは、『加齢』『老化』という意味。

この『Aging』に対する積極的予防医学、医療が・・・・・

Anti-Aging Medicine抗加齢・抗老化医学、医療)』です。

抗老化・抗加齢医学は、                  
医学・及び周辺科学をも含む究極の集学的医学で、
人間を・・・・・
            
● 本来の姿                  
● 本来の寿命                      
● 至適な状態


・・・・・に心身ともに持っていく事が目的とされています。

私も、この『アンチ・エイジング』の概念に賛同し・・・・・

『日本抗加齢医学会』

・・・・・にも入会し、
『アンチ・エイジング』を学び、実践してきました。

しかし、あることがきっかけで
私は少し『アンチ・エイジング』の考え方に
若干の違和感、疑問が生じてしまいました。bearing

そのきっかけとは・・・・・
抗加齢医学関係のある講習会でのこと。

その講習会での話題は・・・・・

『成長ホルモン』

・・・・・でした。

成長ホルモンは、通常は・・・・・

● 成長障害
● ホルモン・内分泌疾患
● 染色体異常


・・・・・などの治療に使用されますが、
『抗加齢』『抗老化』の分野でも応用され、
大きな成果を上げているということでした。

その1例として、
70代のあるお金持ちの白人男性
1本数万円もするこの注射薬を毎日注射することによって、
まるで20~30代かのような筋肉隆々のボディに、
また、高齢の白人女性
同じく20~30代かのようなナイス・バディに変貌したその画像が
公開されました。

会場には・・・・・

「おお~・・・・・!!」smile

・・・・・という、感嘆のどよめきが巻き起こりましたが、
正直、私は・・・・・

『何たる不自然な・・・・・』coldsweats01

・・・・・という、
何とも言えない不快感gawkを覚えてしまったのでした。

『それが本当に
 人間の本来の姿、                  
 本来の寿命、                      
 至適な状態なのだろうか・・・・・?』


『生老病死』
お釈迦さま2,500年前に指摘した人間の『根本煩悩』ですが、

● 老けたくない・・・・・!
● 老化したくない・・・・・!
● 死にたくない・・・・・!


・・・・・ということで
dollarにモノを言わせて老化を防ぎ、
死を遅らせようなどと、
我々は何か不自然というか、
思い違いをしているのではないだろうか・・・・・?

それこそ煩悩そのものの現れなのではないだろうか・・・・・?

人々を『生』『若さ』に過度に執着させ、
逆に煩悩を刺激annoyしてしまってもいいのだろうか・・・・・?

・・・・・というような気がしてきたのです。

『加齢』は絶対に防げません。

これは、自然界のルール宇宙の掟であります。
             
ただ、『老化』を遅らせたり、                 
あるいは逆行させる事は可能。
         
これを行う医学・医療の総称が
アンチ・エイジング医学・医療です。

人間を
本来の姿、本来の寿命、至適な状態に
心身ともに持っていく医学・医療は、
また別の医学・医療

・・・・・ということで、
『加齢』を否定する・・・・・

『抗老化』
『抗加齢』


・・・・・ではなくて、            
『加齢』をステキに肯定heart04する・・・・・

『肯加齢』
『好加齢』


そして、
『華麗』に『加齢』shineすることを意味する・・・・・

『グッド・エイジング(Good Aging)』

『グッド・エイジング医学・医療(Good-Aging Medicine)』


・・・・・を提唱し、
建設予定の『重田総合診療クリニック』で実践したいと思います。

『Aging』には、
基本的に
『加齢』『老化』という、
どちらかというとネガティブな意味が主ですが、
実は・・・・・

『成長』
『成熟』
『熟成』


・・・・・という、
ポジティブな意味もあります。

『グッド・エイジング(Good Aging)』という言葉には、
身体的な『成長』『成熟』『熟成』に加え、                      
心、人格、精神的、スピリチュアル
『成長』『成熟』『熟成』の意味も込めています。

『グッド・エイジング医学・医療』は、
老化や加齢を否定、防止する医学・医療なのではなく、
心身の成長、成熟、熟成を目指す
実にホロトロピックな医学・医療なのです・・・・・。



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00│Comments(6)
この記事へのコメント
しげたん先生 こんばんは(^^)

グッド・エイジング・・・素敵な表現ですね~☆

「アンチ」を意識した時点で、もうすでに、無駄なエネルギーを消費してしまい、かえって老け込んでしまうのではないかと思っていました。
先生のご説明、とてもわかりやすく、本当に、そのとおりだと思いました。
自然の摂理と調和しなが年を重ねていく・・・「どっこいしょ」「どっこいしょ」と言いながら(笑)、私も、華麗に、グッドエイジングしていきたい!です。(^^)

いつもありがとうございます☆
お忙しい日々と存じます・・・どうぞ、ご自愛くださいませ。(^^)
Posted by しいちゃん at 2011年07月01日 20:42
重田先生

 お仕事 お元気さまです。

 Good Aging 

 素晴らしいと思います。

 高齢なのに、妙にムキムキした妖怪より

 深みがあって、温かみのある、「いい爺さん」になりたいです。

                                    北村
Posted by アルコンテ at 2011年07月01日 22:46
しいちゃんさん、こんにちは。

「アンチ」という言葉自体が
老けこんでしまう・・・・・。

なるほど、
おっしゃる通りですね・・・・・。
Posted by ゲゲゲのしげ爺ゲゲゲのしげ爺 at 2011年07月04日 12:33
アルコンテさん、お元気さまです。

「妖怪」とは素晴らしい表現ですね・・・・・。

生に執着し、
自然界のルールから外れ、
何年も生き永らえているその姿は
おっしゃる通り・・・・・

「妖怪」

・・・・・なのかもしれません。
Posted by ゲゲゲのしげ爺ゲゲゲのしげ爺 at 2011年07月04日 12:38
先生、こんばんは。
折しも「アンチエイジング」をうたっていた
ある医療機関に受診した30代女性同僚。
膝を痛めたのですが、軟骨摩耗を指摘され、
「そんな、加齢ですか?」と医師に言ったところ、
「年齢に抗ってはいけないよ。」と言われたそうです。

何となく、この言葉、医療コンサルト会社までもが
持ち出しているような気がしてなりませんでした。
Posted by Tsuyoshi at 2011年08月28日 22:17
Tsuyoshiさん、おはようございます。

「年齢に抗ってはいけないよ」って、
年齢に抗うのが「アンチ・エイジング」のはずなんですが・・・・・。

言葉だけが先走りしてしまっていて、
その本質の理解がまだ不十分なんでしょうね。
Posted by ゲゲゲのしげ爺ゲゲゲのしげ爺 at 2011年08月29日 10:01
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