2012年01月20日

SAGA漢方ネットワーク

昨夜、佐賀市マリトピアにて
佐賀県医師会後援、(株)ツムラ共催の・・・・・

『SAGA漢方ネットワーク』

・・・・・の定期講演会、

『症例による漢方治療の実際』
『漢方治療のファーストステップ』

・・・・・に参加いたしました。

講師の先生は、
栗山医院院長 栗山一道先生。

『SAGA漢方ネットワーク』は、
年に4回、
定期的に講演活動をなさっているようで、
私も漢方内科を掲げて開業致しましたので、
その基本を見直すためにも、
この活動に参加させていただくことにいたしました。

今回の講習会で大変参考になったのが・・・・・
『動く椅子証』。

これは・・・・・

『動く椅子症候』

・・・・・とも呼ばれるものですが、
話をする際に
なぜか異常に接近する人がいます。

不安神経症の患者さんの1つの症状のようですが、
診察する際に
必要以上に医者の近くに椅子を移動させてまで座り、
話している最中に椅子を動かしてだんだんと近づいてくる様を表現しています。

これは、自分の話をよく聞いて欲しい、
人に聞かれたくない内容を訴えたいという気持ちの現われであると同時に、
不安で神経質なため、
他人との最適な距離感が分からなくなってしまって
このような行動をとってしまうようです。

この『動く椅子証』をお持ちの方には・・・・・

『抑肝散(よくかんさん)』

・・・・・という漢方薬が有効であると昔から言われています。

『抑肝散』は
神経の高ぶりを抑え、
筋肉のこわばりやつっぱりを緩めて
心と身体の状態を改善する方剤で、
最近では認知症の様々な症状に有効であるとして有名になっている漢方薬。

『しげた総合診療クリニック』は
心療内科も標榜しておりますので
『抑肝散』を処方する機会も多いのですが、
この・・・・・

『動く椅子』

・・・・・証をお持ちの方が時折いらっしゃいますので
大変参考になりました。

このように、
漢方薬には心療内科や精神科疾患にも活用できる方剤が
数多く準備されています。

縁のある方々の心と身体と魂の健康を追求するしげクリには、
欠かせないお薬です・・・・・。



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 21:11│Comments(2)
この記事へのコメント
今回はご案内頂けず、か、私が最近配達説明で不在が多いせいか、
存じませんでした。
が、『動く椅子証』大変参考になりました。
すごくあてはまる方がおられました。
愁訴は「痛み」なのにあるときから抑肝散が処方されたのでした。
現在、その方は少し落ち着いていらっしゃいます。
Posted by Tsuyoshi at 2012年01月21日 02:48
Tsuyoshiさんも参加なさっていらしたんですね。

次回、会場でお会いいたしましょう・・・・・!
Posted by ゲゲゲのしげ爺ゲゲゲのしげ爺 at 2012年01月21日 06:29
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。