2012年06月28日

本日、防煙教室を行いました。

本日、
私が校医をさせて頂いているK中学校にて・・・・・

『防煙教室』

・・・・・を行いました。

しげた総合診療クリニックでは・・・・・

『禁煙外来』

・・・・・を行っておりますが、
愛煙家にとって・・・・・

『禁煙』

・・・・・はなかなかに難しいもののようです。

喫煙が体に悪いということは
もはや世界の常識。

そんなことは本人も重々承知のはずなのですが、
でもなかなか止めることができません。


そういうのを・・・・・

『中毒』

・・・・・ということなど、
本人も頭、理屈では分かっているのですが、
でも止めることがなかなかできません。

『禁煙』は
理屈で出来るものではないようです。

そこで
今回の防煙教室は
生徒さんたちの頭、理屈に訴えるのではなく、
心、感性に訴える教室にしたいと考え、
動画や画像を多く用いた防煙教室にいたしました。

まず・・・・・
1980年代、
当時普通にテレビで放送されていたCMを観て
タバコの歴史を学び・・・・・


次第にタバコのCMが規制され、禁止に至った経緯を学び・・・・・



現在、世界ではタバコがどのように販売されているのかを
数々の画像を交えながら解説しました。

2003年、
世界保健機関(WHO)は
『たばこ規制枠組み条約』を採択、
たばこ広告・販売への規制のため、
タバコのパッケージの面積の3割以上を用いて、
健康被害の警告表示の掲載を義務付けました。

日本ではタバコのパッケージに・・・・・

『未成年者の喫煙は、
 健康に対する悪影響や
 たばこへの依存をより強めます。
 周りの人から勧められても決して吸ってはいけません。』

・・・・・というような警告文のみ
一応掲載されていますが、
実は日本を除くほとんどの国においては・・・・・

『喫煙は死に至る』
『喫煙者は早死にする』

・・・・・という、
極めてストレートな警告文が、
かなりきわどい、どぎつい、グロい画像と伴に掲載されています。

(勇気のある方は
 どうぞご覧になって下さい。
      ⇓
 『世界各国のタバコ警告表示』

中学生には、
ちょっと刺激が強すぎるかとも思ったのですが、
彼らの頭、理屈ではなくて
心、感性に訴えるために
あえてお見せすることにいたしました。

最後に、
なぜ体に悪いタバコが販売され続けるのか、
皆で考えました。

タバコの販売には
厚生労働省よりも財務省の方が深く関わっています。

日本たばこ産業株式会社(JT)は・・・・・

● 資本金 1,000億円
● 売上高 6兆円
● 総資産 3兆5,000億円
● 従業員数 5万人

(ちなみに、主要株主は財務大臣で50%)

・・・・・という大企業。



タバコの売上の60%は税金で
国の収入に大きく貢献しているので、
体に悪いという理由だけでは
おいそれとは止められない・・・・・

『大人の事情』

・・・・・があるということを解説し、
喫煙、禁煙の問題の奥の深さを生徒さんたちに曝け出し、
防煙教室を終えました。

若い彼らがこの教室で何を学び、どう考え、どう行動するのか・・・・・?

感想文を書いてくれるそうなので、
楽しみに待ちたいと思います・・・・・。



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 21:15│Comments(0)
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