2010年08月16日

セパレーション感覚

Y.H.C.矢山クリニックの・・・

『Y.H.C』

・・・とは、

Yamato Holotropic Center
 (大和ホロトロピック・センター)』

・・・の略称です。

そして、
Holotropicホロトロピック)』とは、
トランス・パーソナル心理学の代表的心理学者、
スタニスラフ・グロフ博士の造語。

ギリシャ語の・・・

Holos (全体)』

Trepein(向かって進む)』

・・・を合成して、
Holotropic』。

『全体性に向かう』という意味より・・・

『悟りに向かう』
『意識の成長・進化を援助する』


・・・という意味を持っています。

英語で『全て』『全体性』を意味する・・・

Whole』『Wholeness

・・・は、
Heal(癒す)』
Holy(聖なる)』と同様、
この『Holos(ホロス)』が語源です。

『全体』の反対が・・・

『部分』
『個』
『孤』
『我』
『孤我』
『自我』
『私』
『自分』
『孤独』
『孤立』


・・・で表現される一群の言葉。

仏教の世界では・・・

『四苦八苦』
『生・老・病・死』


・・・と言われているように、
『生』『誕生』は『苦』のはじまり、
『煩悩』の起源と考えられています。

精神分析学トランス・パーソナル心理学の世界でも、
出生や誕生そのものが、
『母親』という『宇宙』から切り離されるという
別離の体験となって
精神的外傷(トラウマ)になっていることが指摘されています。

そして、
その時の記憶
人間の悩みや苦しみの始まりとなり、
その後の人格形成の核となって、
人生体験全てのひな型になっているという概念を・・・

『バース・トラウマ』

・・・と呼んでいます。

この世に誕生し、
生をうける、
自我が芽生える、
自分を認識するということは、
実は・・・

『宇宙から切り離される』
『全体から切り離される』
『全体感、一体感からの分離』


・・・を意味しているようです。

そして、その際に感じる感覚、
切り離される感覚、
分離してしまう感覚が・・・

『セパレーション感覚』

・・・と呼ばれる感覚です。

仏教では、『生』を・・・

「苦」「煩悩」のはじまり』

・・・と捉えていますが、
『生』自体が問題なのではなくて、
実は、この『セパレーション感覚』が問題なのです。

(老・病・死も、また然り・・・。)

セパレーション感覚とは、
自分が、全体・宇宙から切り離されているという孤独感疎外感

そしてそれは、
あらゆる『苦』『悩み』『煩悩』の根本原因なのです。

ユダヤ教キリスト教においては、
聖書『楽園追放(失楽園)』の話がこれを象徴しています。

『自分は、「宇宙」「全体」から切り離された、
 たった1人ぼっちの存在なんだ・・・』


我々は、
たとえ顕在意識で自覚せずとも、
多かれ少なかれ
無意識・潜在意識の領域で
実はこのように感じているものなのです。

人間は、その『セパレーション感覚』を埋めるため、
『全体』『宇宙』の替わりに
であったり、
男女関係であったり、
仲間であったり
会社であったり、
お金であったり、
様々なものに依存しようとします。

(もともと、本来、最初から、
 実は全てつながっているのに・・・。)

我々が提唱している・・・

『ホロトロピック』
『実存的変容』
『意識の成長・進化』


・・とは、
実は・・・
● 『セパレーション感覚』を小さくしていくこと

● 『セパレーション感覚』を克服する

● 『セパレーション感覚』を解消する

● 『宇宙との一体感』を思い出す

● 『宇宙とのつながり』を取り戻す

● 『全体性』を感じる


・・・ということなのです。

セパレーション感覚
 
生命の花



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00│Comments(2)
この記事へのコメント
しげたん先生 こんにちは(^^)

なぜか、「夏目漱石」 思いました。
漱石も、お母さんが子だくさんのうえ、高齢で産んだことから「望まれない誕生」だったとか。。。
悩み、葛藤して達した境地・・・「則天去私」!
これは、セパレーション感覚を解消して、「宇宙とのつながり&一体感」の境地ではないかなあ・・・思います。

「則天去私」・・・誰が何と言おうと、自分の心深いところにある「不動の境地」!
私も顔晴りたいと思います。(^^)

しげたん先生 いつもありがとうございます☆   
Posted by しいちゃん at 2010年08月17日 10:46
しいちゃんさん、こんばんは。

「則天去私」、
これも実存的変容の1つの表現ですね・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2010年08月18日 19:04
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