2011年06月28日

コントロール・ドラマ 2. 被害者

幼少時、
成長の過程において
家族(特に両親)との関係において
図らずも獲得してしまう
人間の心の反応の基本パターン、基本ソフト・・・・・

『コントロール・ドラマ』

このドラマは4種類存在し、
万人がこのどれかのドラマを演じることになります。

悲しいかな、
現代社会ではたとえ身体が成長し、
見た目は大人になっていてもなお、
幼児性を引きずった、
子供じみたドラマが世界中で繰り広げられています。

その4つのドラマとは・・・

● 脅迫者のドラマ
● 被害者のドラマ
● 傍観者のドラマ
● 尋問者のドラマ


今回は・・・・・

『被害者のドラマ』

・・・・・を解説したいと思います。

人間は、
幼少時は両親・家族の愛やエネルギーを、
成長後は他人の愛やエネルギーをも
自分に取り込むために・・・・・

1. 攻撃的に無理矢理に自分に注意を向けさせようとする
2. 受け身的に同情や好奇心に働きかけて注意を引く


・・・・・言動、行動をするものですが、
この『被害者』は、2. のパターンの典型的な例と言えます。

『被害者』タイプの人は、
おどおど、びくびくと
自分が被害者であるように振る舞うことで、
相手に同情心罪悪感を抱かせ、
関係の優位に立とうとします。

『被害者』は
相手が『罪の意識』を受け入れ、注目する時、
その相手からエネルギーを奪い取っているのです。

『被害者』タイプの方の特徴とは・・・・・
『被害者タイプ、チェック・リスト』
● 常に悲劇の主人公となる事でエネルギーを得ようとする
● 被害者意識が強い
● 愚痴・不満が多い
● 悲観的
● マイナス思考
● 否定的
● 自己評価が低い
● どうせ、私なんか・・・・・
● どうせ、私が悪いんです・・・・・
● (涙)・・・・・
● うじうじ・・・・・
● よよよ・・・・・
● いじけ虫状態


『被害者』は・・・・・

● 他の人に罪悪感を抱かせる
● 罪の意識を押し付け、自分は被害者だと訴える
● 他の人の同情を買うよう、行動する


そんな『被害者』タイプの方にも
彼らなりの内的な葛藤が存在していて・・・・・

● こんなに頑張っているのに誰も見てくれない
● 私はもっとみんなに気をとめてもらいたい
● もっと私を見て・・・・・!!
● もっと私をかまって・・・・・!!
● 私、なんて可哀想なんでしょう・・・・・。
● もうすぐ素敵な王子様が私を迎えに来てくれる・・・・・


『被害者』の方は、
あまり本気で問題を解決する気がありません。
問題が解決してしまえば
自分が無意識的に欲しがっているエネルギーの源
失ってしまうからです。

精神分析学の創始者、
ジークムント・フロイトは・・・・・

● 病気であることによって、苦痛から回避できる
● 病気であることによって、
  周囲から同情・慰め・補償などを得ることができる


このような利益のことを・・・・・

『疾病利得』

・・・・・と名付けていますが、
実際に我々もこのタイプの方に臨床の現場でよく遭遇します。

病気が治ってしまったら、
エネルギーを得る源、方法が失われてしまうため、
無意識的に病気が治らないように、長引くように
行動してしまっている患者さんが実際にいらっしゃっるのです。

この『被害者』のコントロール・ドラマを終わらせ、
その患者さんの心・意識の成長・進化に貢献することも、
ホロトロピック・センターの大きな目標の1つであります・・・・・。



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00│Comments(0)
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