2010年08月05日

『自分好き度』と『抗核抗体(ANA)』

『免疫』とは、一般的に、
細菌、ウィルス、真菌、寄生虫などの病原体
様々な毒素、異物
自己の体内に生じた不要な成分などを
『非自己』と識別し、
排除しようとする生体防御機構のことを意味しています。

『免疫』反応が起こるのは、
基本的に『非自己』

通常は、
『自己』の成分(self)に対して
免疫反応が生じないように
体内で微妙な調節が行われています。

しかし、場合によっては、
この免疫機構の調節機能に狂いが生じ、
破綻、
自己の体成分、細胞成分、組織に対して
免疫反応が生じてしまうことがあります。

こうして体内で産生されてしまった抗体のことを・・・

『自己抗体(autoantibody)』

・・・と呼び、
この自己抗体により自己の細胞、組織障害をきたすことにより
引き起こされる疾患を・・・

『自己免疫疾患(autoimmune disease)』

・・・と呼びます。

『自己抗体』は、
特定の臓器に対して特異的に反応する抗体と、
全身の組織に対して特異的に反応する抗体の
2種類に大きく分類されます。

橋本病における抗サイログロブリン抗体抗TPO抗体
バセドー病における抗甲状腺刺激抗体
重症筋無力症における抗アセチルコリンレセプター抗体などが
『臓器特異的反応抗体』の代表で、
全身性エリテマトーデスSLE)などの
膠原病における『抗核抗体(anti-nuclear antibody)』
慢性関節リウマチにおける『リウマトイド因子(RF)』などが、
『非特異的反応抗体』の代表です。

『ANA』と言えば、
一般的には『全日空』ですが、
ここでいう『ANA』とは・・・

『anti-nuclear antibody』

・・・すなわち『抗核抗体』のことを意味しますが、
これは自己抗体の中でも
自分の細胞内の構成成分を抗原とする自己抗体の総称。

ANAもさらに・・・

抗DNA抗体、
抗RNP抗体、
抗Sm抗体
・・・

・・・等など、
実に様々な種類が存在します。

ANAの有無は、
血液検査で比較的簡単に測定することができます。

抗体価が高ければ高いほど
自分の細胞のを攻撃する抗体が数多く存在することを意味しており、
通常、抗体価が40倍以上でANA陽性と判定されます。

矢山クリニックには・・・

『アトピー性皮膚炎』
『喘息』
『花粉症』
『アレルギー性鼻炎』


・・・などのアレルギー疾患の患者さんが多数来院されますが、
最近、私はそんな患者さんの多くに
このANA陽性の方が予想以上に多いことに気付きました。

アレルギー疾患とは、通常は
内部ではなくて外部からの抗原に対して
免疫反応が起こる疾患のことを指していますが、
それと同時に自分自身の細胞核に対しても
免疫反応を起こしている場合が意外にも多いのです。

これを心理学的、
およびスピリチュアリティの観点から考えてみると・・・
ANA抗体価が高ければ高いほど
自分自身の細胞核を攻撃している度合いが高く、
それは即ち、
自分自身を・・・

『敵視』
『嫌悪』
『攻撃』


・・・している可能性があるように思います。

矢山クリニックに来院されているアレルギー疾患の方で
ANA陽性の患者さんに・・・

『あなたは自分のことが好きですか・・・?』

・・・と試しに質問したところ、
8割の方が・・・

『大嫌い』
『嫌い』
『あまり好きではない』


・・・とお答えになられました。
さらに・・・

『好きである』

・・・とお答えになった方でも、

100点満点でいえば、
 80点以上好き』


・・・と仰った方は、わずか10%にも満たないことが分かりました。

これは、あくまでも私の直感・直観で、
データとしてはかなり不完全なものであり、
仮説にしか過ぎませんが・・・

『ANA陽性』

・・・であるということは、
実は・・・

『自分自身が嫌いで、
 自分自身を攻撃している』


・・・ということを暗示しているのかもしれません。

それは・・・

『自分が好き』

・・・と仰った方の中には、
詳しく問診していくと
意識下の領域、無意識・潜在意識では
実は自分のことを嫌っておられることが垣間見える方が
いらっしゃったり、

『自分が嫌い』

・・・と仰った方に対し、
自分のことが好きになるよう誘導した場合、
病状が次第に改善していくことがあるからです。

『5つの病因』の中心に位置するのは、
『心』の問題。

それはアレルギー疾患、膠原病においても
例外ではなく、
そこにはこのような難治症、難病の予防、治療法
大きなヒントが隠されているような氣がします・・・。


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Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00│Comments(2)西洋医学
この記事へのコメント
しげたん先生 こんにちは(^^)
先生の「直感・直観」、、私の経験を振り返ると、本当にそのとおりだと思います。(^^)
実は、私は慢性の甲状腺の病気で、毎日チラージンという薬を服用しています。
体調不良の原因が、この病気だ気づくまでにかなり時間がかかりました。でも、この病気の治療を始めてもなかなか「元気感」は湧いてきませんでした。。。
その後、有名な大きな病院に通うのに疲れてしまい、近くの病院にかえました。初めての診察の時、お医者さまが丁寧に病気の説明をしてくださいました。医学的な専門用語はチンプンカンプンでしたが(笑)、はっ!と、気づいたのです!「この病気は、自傷行為の病気なのでは・・・!」と。「私は、自分が嫌いだったから、なるべくしてしてなった病気だったんだ・・・」と。とっても、とってもナットクしました。そして、、「自分が嫌い!」という重い足枷をつけながらも、それでも、ここまで私なりに一生懸命生きてきた自分。頑張って生きてきた自分をとても愛おしく感じました。(涙) それから、あまり体のことは気にならなくなり、元気に普通に暮らしています。(^^)
「自分が好き」「自分が自分を愛する」ようになるために人は生まれてくるのではないかな?・・・近頃は思っております。(^^) だから、私も、「自分が嫌い」な人が「自分が好き」になるように励ましたい、応援したいといつも思っています。(^^)
しげたん先生の「直感・直観」は、多くの方々を救っていらっしゃいますね~☆ 先生のように「自分を好き」になるように誘導してくださるお医者さまがいてくださる病院がたくさんあるといいなあ~☆・・・切に思います。
先生、いつもありがとうございます☆ 毎日暑い日が続いておりますね。。。どうぞご自愛くださいませ。  (^^) 
Posted by しいちゃん at 2010年08月06日 11:47
しいちゃんさん、こんばんは。

自分のことさえ愛せずに
苦しんでいらっしゃる方が
何と多いことか・・・。

そのことを
多くの方々に
医療を通して伝えることができたら幸いです・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2010年08月06日 19:24
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