2007年12月08日
空手から気功へ 1
今から約20年前、佐賀医科大学医学生時代、
私は新国際空手道連盟・芦原会館に入り、空手をしていました。
その当時、矢山利彦院長は佐賀県立病院好生館にお勤めで、
(矢山院長はもともと空手・剛柔流の高段者ですが)
芦原空手も行っておられました。
そのため、大学の道場に時々空手の稽古にみえていました。
当時、私は「気功」といえば、
西野流呼吸法の西野皓三さんが「気」で手を触れずに
相手を吹っ飛ばすことができるという話を聞いて、
「へー、そんなことが実際にあるのか・・・。」
ぐらいの認識しかなく、どうせ人ごとだと思ってとりあわず、
日々空手の稽古に励んでいました。
ある日、矢山先生を交えての稽古中、
「軽く組み手でもやろうや。」という話になり、
私は矢山先生と組み手をしました。
お互いに構えて、組み手が始まった途端、
矢山先生が妙な動きをし始めました。
するとどうでしょう、
だんだん自分の目がボヤーっとかすんでくるではありませんか!?
「え!?・・・」
それだけではありません。
腰を深く沈め、蹴りや突きにいこうとするのですが、
腰が何故かどうしても浮いてきてしまい、足がもつれて身体の動きが
思うようになりません。
「あれ・・・???おかしいなぁ・・・。ええい、ままよ!」
私は無用心にも、腰の抜けた単純な前蹴りを繰り出しました。
腰が抜けていますから、矢山先生は簡単に蹴りを捌(さば)いて
後ろに回り込み、私の軸脚をカッティング・キック!
私は後ろからモロに蹴りをくらい、見事にぶっ倒されました。
「???」
その日の稽古が終わったあと、矢山先生がニヤニヤしながら
私に近づいてきて、こう言われました。
「実は『気功』というものがあってね。その技を使ったんだよ。
悪かったけど、君の気を引っこ抜いてしまったんだ。」
『気功?ああ、西野さんがやっているというあの・・・。
本当に離れた場所から技をかけることができるのか・・・!!』
それが、私の初の気功体験でした