2008年06月27日

クロノ・セラピー

生体は、昼夜常に同じ状態を保ったり、
同じように活動しているわけではなく、
ほぼ1日を周期として変動する
『概日リズム(サーカディアン・リズム)』が存在します。

例えば、日中は、自律神経のうち、交感神経が優位に活動し、
夜間副交感神経が優位に活動するようなリズムがあります。

血圧や心拍数は、早朝に上昇するというリズムがありますので、
心臓発作は、早朝に起こりやすくなっています。

胃酸の分泌は、夜間に亢進しますので、
胃潰瘍は、夜間に増悪します。

気管支喘息は、
ヒスタミンのような化学伝達物質の分泌が、
深夜から早朝にかけて亢進するというリズムがあるため、
その時間帯に発作が起こりやすくなっています。

このような、生体機能のサーカディアンリズムを考慮して、
薬物濃度をコントロールし、
効果を増強して行う治療を、
『時間差薬物治療』(クロノ・セラピー)といいます。

心疾患の場合は、発作が起こりやすい目覚めの頃に、
胃潰瘍の場合は、胃酸分泌が最も亢進する夜間に、
気管支喘息の場合は、発作が起こりやすい早朝に、
薬物の血中濃度が高くなるようにコントロールすれば、
最も有効に薬効を発揮できますし、
また、その他の時間帯での副作用を軽減することができます。

ガン細胞は、他の正常な細胞と違って、
無限に細胞分裂を繰り返し、増殖したり、
他の臓器へ転移したりといった、
特殊な性質を持っています。

また、ある研究によると、
ガン細胞の細胞分裂・増殖活動は、
日中よりも夜間の方が活発であるということが言われています。

矢山利彦先生は、
ゼロ・サーチによるバイオレゾナンス法
ガン細胞の活動をモニターし、
昼間は少ないガン波動が、
午後9時ごろより強くなりはじめ、
午前0時ごろにピークに達するということを発見されました。

矢山クリニックでは、
この夜中にガンの細胞分裂・増殖活動が盛んになるリズムにあわせて、
バイオレゾナンス法で、
その患者さんに最も適した種類
正常な細胞にはダメージがなく、
ガン細胞だけに有効に作用するような、
ごくわずかな量の抗ガン剤を選択して、
『クロノ・セラピー』を行うことがあります。

最近では・・・
抗ガン剤治療ハイパー・サーミア(温熱療法)とを組み合わせると、
抗ガン剤治療、ハイパーサーミア単独で行う治療よりも、
相乗効果があって、効果が高まるということが知られています。

そのため、夜間のクロノセラピーではなく、
ハイパーサーミア時に、クロノセラピーを行うことが多くなりました。

しかし、たとえごくわずかな量とはいえ、
抗ガン剤は副作用が心配な薬剤です。

将来的には、抗がん剤を使用しなくてもいいような、
より安全で、安心で、効果の高い
ガンの治療法を考えたい思っています・・・。


同じカテゴリー(西洋医学)の記事画像
ドラキュラ流、咳エチケット
呼吸法訓練器 『スーフル』
酸化ストレス度の測定
同じカテゴリー(西洋医学)の記事
 『自分好き度』と『抗核抗体(ANA)』 (2010-08-05 19:00)
 さらばグリパス・・・!! (2010-06-23 19:00)
 がん遺伝子治療 (2010-05-26 19:00)
 活性NK細胞療法 (2010-05-18 19:00)
 タミフル汚染 (2010-04-20 19:00)
 新型インフルエンザ騒動 (2010-03-31 19:00)

Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 18:59│Comments(0)西洋医学
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。