2009年06月06日

バース・トラウマ

『四苦八苦』『四苦』は、
『生・老・病・死』です。

『四苦八苦』は、仏教用語

仏教では、『生』『苦』のはじまり、
『煩悩』起源と捉えられているようです。

精神分析の創始者、フロイト博士の弟子であるオットー・ランク氏は、
出生、誕生そのものが精神的外傷トラウマになっていることを発見し、
『バース・トラウマ(出産外傷)』と名付けられました。

胎児にとって、子宮の中はまさしく『楽園』icon01

しかし、胎児は出産という形で
子宮から追い出され、へその緒を切られ、
まるでアダムとイブエデンの園から追放されるかの如く
母体から追放されされてしまいます。

赤ちゃんは、この世に誕生する際に身体的・精神的にショックを受け、
それがトラウマになってしまっていることを、
オットー・ランク氏は指摘されたのです。

トランスパーソナル心理学の代表的な心理学者、
スタニスラフ・グロフ氏は、
ランク氏の研究をさらに進め、
出生前後の体験は、
その後の人格形成の核となっており、
人生体験全てのひな型になっていることを発見されました。

グロフ氏は、その出生前後の体験を・・・

『BPM(基本的分娩前後のマトリックス)』

・・・として以下のように分類、体系化されました。

BPM1羊水的宇宙(母親との原初の融合)
BPM2宇宙への吸引(母親との拮抗作用)
BPM3死・再生の葛藤(母親との相助作用)
BPM4死・再生(母親からの分離)

BPM1の段階は、
受精した時から出産直前までの 
いわゆる妊娠中の期間を意味します。
胎児が母親の子宮のなかで一体化しており、
宇宙空間にぽっかり浮いているという感覚、
暖かい海の中に漂っているという感覚、
まるで楽園や天国に存在しているような感覚、
大宇宙と一体化しているような感覚、
無条件の愛永遠の至福の状態の段階です。

BPM2の段階は、
分娩の初期段階
子宮が収縮icon05を始め、
胎児はあらゆる方向から締め付けられます
『出口なし』face08の状態、
苦悩、犠牲者、閉所恐怖や地獄体験などの
イメージを形成する時期とされています。

BPM3の段階は、
産道に押しまれ、窒息に苦しめられる段階、
『死』と『再生』への闘争として体験される段階です。
子宮が収縮し、
胎児にとっては物凄く狭い産道を通過させられるという、
困難かつ苦痛に満ちたプロセスです。
出生時の苦痛がピークに達する段階で、
胎児は自分がにつつあるというリアルな感覚を体験します。

BPM4の段階は、
分娩が完了する段階です。
緊張と苦痛がピークに達し、
産道を通過したところで、
胎児は突然 安らぎリラクセーションを得ます。
『赤ちゃん』の誕生です。
胎児は、出産という形で、『死と再生』を体験するのです。

出生前後の体験は・・・
誕生後の人生の人格形成に大きな影響を及ぼしますので、
今後誕生してくる子どもたちに、
この出生時のトラウマをいかに上手に体験させるか
そして、既に出生時のトラウマを抱えて生きている方々のトラウマを
いかに解消させていくか
この2つが、今後のホロトロピック・センター課題です・・・。


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Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00│Comments(5)代替療法
この記事へのコメント
こんばんは、お元気さまです。

 息子が幼児期に言った事があります。「すごくいい気持ちでフワフワ浮かんでいたら、急に苦しくなって、イヤイヤしたのに誰かにむりやり外に出された」。息子は帝王切開での出産でした。

 BPM3の途中で終わったせいか、とてものんびりした性格の息子になりました。

 でもこの世に誕生すること自体、何らかの苦痛をともなうようですね。

 ついでですが、「僕がお父ちゃんとお母ちゃんを選んで生まれてきた」ともはっきり言った事があります。
Posted by アルコンテ at 2009年06月06日 22:18
アルコンテさん、お元気さまです。

息子さんの胎内記憶は確かなもののようですね。

それにしても、帝王切開とはいえ、
やはり誕生とはそれなりに苦痛なのですね・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2009年06月08日 22:45
さらさん、こんばんは。

トラウマの大きさは違うでしょうね。
その感じ方には、個人差があると思いますが・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2009年06月08日 22:47
子供の頃、いつも体験しながら寝ていたし、今でも夜眠れない時に思い出そうとすればいつでも鮮明に思い出せる奇妙な恐怖の夢。
あれって「バース・トラウマ」っていうんですね。
巨大な赤い光のボールが、渦を巻いて接近してきます。逃げても逃げ切れなくて、最後には飲み込まれます。思ったよりは衝撃がありませんが、そのあと急に場面が展開してすごい轟音が続き「早い、早い!」濁流のような感触。。。
僕には下界の世界はあまりにも「速過ぎる」ようです^^)
Posted by あぶちゃん at 2009年06月27日 22:16
あぶちゃんさん、こんばんは。

現世は確かに
あまりにも速過ぎる側面がありますね・・・。
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2009年06月29日 19:07
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