2009年03月21日

三夜待ち

昨夜、
私の住んでいる地域で『三夜待ち』が行われました。

この地に引っ越してきてすぐのこと・・・

妻:「〇〇日の夜、『三夜待ち』があるってよ~。」

私:「は?
   『三夜待ち』って何・・・?」


妻:「さぁ・・・?
   『講』みたいなものじゃないの・・・?」


私:「???
   『講』って何・・・?」


我が地域の『三夜待ち』は、
月に1回、地域の男衆icon09
持ち回りでそれぞれの自宅に集合し、
飲み会を行うというものです。

この『三夜待ち』の起源は、
実は『道教』『陰陽道』にありました。

干支(えと)の1つである
『庚申(かのえさる・こうしん)』の日の夜、
地域の住人が
神社お寺お堂に集合し、
お神酒精進料理を供えて祭事を行い、
その後、徹夜でface03飲み食い、語り合い、一晩を過ごすという、
『庚申講(こうしんこう)』『庚申待(こうしんまち)』という
習俗がありました。

なぜ徹夜で飲み食いしなければならなかったのか・・・?

その理由は・・・
『道教』の伝説では、
人間の体内には、
『上尸・中尸・下尸』という3種類の虫、
『三尸(さんし)の虫』が存在するとされています。

この虫たちは、
『庚申』の日の夜、
その人間が眠ったに体内から抜け出し、
天界に上り、
天帝閻魔大王ともいう)に、
その人間の罪悪を告げ口するというのです。

天帝は、その『三尸の虫』の報告を参考に
その人間の寿命を決定するので、
うっかり『庚申』の日の夜に眠ってしまい、
『三尸の虫』が天界に上れないように、
皆で集まって徹夜で飲み会をしたのです。

『仙道』には
『五穀断ち』をはじめ、
『三尸の虫』を退治する苦行・修行が存在しますが、
一般の方々は、
てっとり早く、徹夜で飲み会をすることで、
この『三尸の虫』のスパイ行為を防止したという訳です。

では『三夜待ち』の『三夜』とは何か・・・?

これは、十五夜、十六夜、十九夜、二十二夜、二十三夜などの
特定の月齢の夜
仲間が集まり、飲食を共にし、経などを唱えて月を拝み
悪霊を追い払う『月待ち行事』の中でも、
特に普及したとされる
『二十三夜』に集まる『二十三夜講』、『二十三夜待ち』
二十が抜け落ちて、
『三夜講』『三夜待ち』
・・・となったようです。

『三夜待ち』は、どうやら
『道教』『陰陽道』『神道』『密教』『仏教』などが習合した、
実にホロトロピックな行事だったようです・・・。

(さすがに現在では一晩中飲み明かしたりはしないようですが・・・。face07



Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00│Comments(2)
この記事へのコメント
お久しぶりです。
私の部落でも、三夜待というのがあり、以前は、それぞれの自宅にて、お酒、鉢盛、お刺身など、jふるまっていましたが、時代の流れでしょうか、最近は、居酒屋などで、おこなっています。女は、だいぶ楽になりました。

しかし、しげたんさんは、本当、お酒大好きですよね。
飲んだ後の、名曲をまた、お聞きしたいです。
Posted by さおりん at 2009年03月24日 13:50
おお~、さおりんさんじゃないですか。

お元気さまです。

酒、好きですよ~。

名曲って、どの曲かな・・・?
Posted by ゲゲゲのしげたんゲゲゲのしげたん at 2009年03月24日 18:42
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