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Posted by さがファンブログ事務局 at

2010年08月05日

『自分好き度』と『抗核抗体(ANA)』

『免疫』とは、一般的に、
細菌、ウィルス、真菌、寄生虫などの病原体
様々な毒素、異物
自己の体内に生じた不要な成分などを
『非自己』と識別し、
排除しようとする生体防御機構のことを意味しています。

『免疫』反応が起こるのは、
基本的に『非自己』

通常は、
『自己』の成分(self)に対して
免疫反応が生じないように
体内で微妙な調節が行われています。

しかし、場合によっては、
この免疫機構の調節機能に狂いが生じ、
破綻、
自己の体成分、細胞成分、組織に対して
免疫反応が生じてしまうことがあります。

こうして体内で産生されてしまった抗体のことを・・・

『自己抗体(autoantibody)』

・・・と呼び、
この自己抗体により自己の細胞、組織障害をきたすことにより
引き起こされる疾患を・・・

『自己免疫疾患(autoimmune disease)』

・・・と呼びます。

『自己抗体』は、
特定の臓器に対して特異的に反応する抗体と、
全身の組織に対して特異的に反応する抗体の
2種類に大きく分類されます。

橋本病における抗サイログロブリン抗体抗TPO抗体
バセドー病における抗甲状腺刺激抗体
重症筋無力症における抗アセチルコリンレセプター抗体などが
『臓器特異的反応抗体』の代表で、
全身性エリテマトーデスSLE)などの
膠原病における『抗核抗体(anti-nuclear antibody)』
慢性関節リウマチにおける『リウマトイド因子(RF)』などが、
『非特異的反応抗体』の代表です。

『ANA』と言えば、
一般的には『全日空』ですが、
ここでいう『ANA』とは・・・

『anti-nuclear antibody』

・・・すなわち『抗核抗体』のことを意味しますが、
これは自己抗体の中でも
自分の細胞内の構成成分を抗原とする自己抗体の総称。

ANAもさらに・・・

抗DNA抗体、
抗RNP抗体、
抗Sm抗体
・・・

・・・等など、
実に様々な種類が存在します。

ANAの有無は、
血液検査で比較的簡単に測定することができます。

抗体価が高ければ高いほど
自分の細胞のを攻撃する抗体が数多く存在することを意味しており、
通常、抗体価が40倍以上でANA陽性と判定されます。

矢山クリニックには・・・

『アトピー性皮膚炎』
『喘息』
『花粉症』
『アレルギー性鼻炎』


・・・などのアレルギー疾患の患者さんが多数来院されますが、
最近、私はそんな患者さんの多くに
このANA陽性の方が予想以上に多いことに気付きました。

アレルギー疾患とは、通常は
内部ではなくて外部からの抗原に対して
免疫反応が起こる疾患のことを指していますが、
それと同時に自分自身の細胞核に対しても
免疫反応を起こしている場合が意外にも多いのです。

これを心理学的、
およびスピリチュアリティの観点から考えてみると・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(2)西洋医学

2010年06月23日

さらばグリパス・・・!!

『グリパスC』

・・・という軟膏があります。

『アカマツ』『クロマツ』から採取される黒い液体
『モクタール』や、
太古魚類海獣残骸を含んだ
『瀝青質頁岩(れきせいしつけつがん)』
乾留して得られる暗褐色の液体、
『イクタモール』などに代表される・・・

『タール剤』

・・・の一種で、
正式名称は・・・

『脱脂大豆乾留タール・ジフェンヒドラミン』

・・・です。

『脱脂大豆乾留タール』とは、
文字通り脱脂した大豆乾留・精製して得られる
オレンジ色をしたタール液で、別名・・・

『グリテール』

・・・とも呼ばれています。

このグリテールに、
炎症を抑制し、患部を保護、
組織修復を促進し、痂皮を軟化させ、
ジュクジュクした湿潤面をサラッと乾燥化させる作用を持つ
『酸化亜鉛』を含んだ軟膏・・・

『亜鉛華軟膏』

・・・や、
今や古典的痒み止め
『抗ヒスタミン剤』の・・・

『ジフェンヒドラミン』

・・・を配合した、古くから日本に存在している
古典的な軟膏です。

ステロイド外用剤のような効果の『キレ』はないものの、
アトピー性皮膚炎に代表される湿疹・皮膚炎群や、
掌蹠膿疱症尋常性乾癬虫刺されなどに非常に有効でした。

欠点はその独特な匂いで・・・

『ピーナッツ・クリームのような匂い』

『懐かしい匂い』

高齢者の方がよく仰ってましたね・・・。)

・・・と言って喜ばれる方もいらっしゃればhappy01

『ピーナッツ・バターが焦げたような匂い』

『タバコの匂い』


・・・と言って敬遠される方もいらっしゃいました。wobbly

しかし、『グリパスC』
そういう欠点を補ってなお余りあるほどの
優れた抗炎症効果を持った軟膏で、
ステロイドのリバウンドをしっかり抑制して
脱ステロイドがスムーズに行えたり、
患者さんの中には
異常な程にステロイドを嫌がられる方もいらっしゃいますので、
そういう方にも非常に重宝がられた軟膏でした。

しかし・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(0)西洋医学

2010年05月26日

がん遺伝子治療

『がん』『悪性腫瘍』は、
遺伝子突然変異によって発症します。

癌という病気の本質は、遺伝子の異常
すなわち、癌とは遺伝子の病気なのです。

よって、現在、西洋医学的に
癌の3大療法と呼ばれている・・・

『手術』
『抗癌剤』
『放射線』


・・・は、どこまで突き詰めても所詮は対症療法
これらの療法は、一応は『3大』療法とは呼ばれてはいるものの、
悲しいかな、癌の本質的・根本的治療ではない所に
癌治療の難しさがあります。

癌とは遺伝子の病気ですので、
その本質的・根本的治療とは、
突き詰めると『遺伝子』の治療ということになります。

末期ガン専門のクリニックとして有名な
『ユニバーサル医院』では、
この『遺伝子治療』が
癌治療の大きな柱の1つとして位置付けられています。

具体的にはどのように行うのかというと・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(0)西洋医学

2010年05月18日

活性NK細胞療法

人間の血液は、
大きく分類すると、
『血球成分(細胞性成分)』
『血漿成分(液性成分)』から構成されています。

そして、その血球成分の96%『赤血球』
3%『白血球』1%『血小板』から構成されています。

白血球は
外部から体内に侵入した細菌ウィルスなど異物の除去、
体内の死んでしまった細胞や腫瘍化した細胞の除去などを
役割としていますが、大きく、
『顆粒球』、『リンパ球』、『単球』3つに分類されます。

その白血球の2040%を占めているのが『リンパ球』で・・・

NK(ナチュラル・キラー)細胞』、
B細胞(Bリンパ球)』、
T細胞(Tリンパ球)』


・・・の3つに大きく分類されます。

『NK細胞』は、
特に腫瘍細胞やウィルスに感染された細胞の除去に
重要な役割を果たすリンパ球で、
他のリンパ球のように免疫現象を起こす際に・・・

事前に学習(感作)せずとも、
生まれつき(natural)、
異常細胞を殺傷することができる細胞(killer cell


・・・という意味で
このような名前がつけられています。

NK細胞は、
自らの体内を幅広く行動し、
ガン細胞やウイルス感染細胞などの異常細を発見すると、
B細胞やT細胞のように抗原抗体反応がなくとも、
真っ先に、単独で、自由かつ柔軟に、直接攻撃を仕掛けます。

『活性NK細胞療法』とは、
この免疫の要である『NK細胞』を活性化させるガン治療法として、
現在、注目を集めています。

具体的な方法は・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(2)西洋医学

2010年04月20日

タミフル汚染

6月13日東京で行われる
『バイオ・レゾナンス医学会 全国大会』に向け、
仕事の合間を縫って
その準備をしています。

私のテーマは・・・

『バイオ・レゾナンス医療の基礎と臨床』

・・・ですので、
矢山クリニックで行われている
『バイオ・レゾナンス医療』
『ホロトロピック医療』の基本を振り返って、
まとめています。

さて、『5つの病因』1つ・・・

『金属汚染』

・・・を引き起こす原因の1つに、
『飲料水』sweat02の問題が挙げられます。

現在、飲料水を汚染して問題になっているのは・・・

● 塩素
● トリハロメタン
● アルミニウム
● 鉛
● 水銀
● 寄生虫
● 産業廃棄物
● 産業排水・生活廃水
● 農薬・化学肥料・除草剤・殺虫剤
● 薬剤

・・・等など。

有害金属だけでなく、
病原微生物化学物質による水質汚染も大きな問題なのですが、
医師の1人として、大きな問題を思い出しました。

それは・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(2)西洋医学

2010年03月31日

新型インフルエンザ騒動

本日、
ヨーロッパから輸入した新型インフルエンザ・ワクチンのうち、
234万回分(約30億円)が、使用期限を迎えるのだそうです。coldsweats02

(しかも、何と輸入分の99%以上・・・!!wobbly

実は国産のワクチンも余っており、
合わせてなんと約1億回分(150億円)もの
新型インフルエンザ・ワクチンが今夏までに順次期限を迎え、
廃棄される予定です。

国産ワクチンの不足を補うための
ワクチン輸入だったはずですが、
結局国産ワクチンまで無駄になってしまうという、
非常に残念な結果になってしまっているようです・・・。crying

その原因は・・・

●当初は2回の予定だった接種回数が、1回に変更された。

●国内の販売承認が今年1月にずれ込んでしまった。

●輸入ワクチンの出荷時期は、既に流行のピークを過ぎていた。

●ワクチン接種希望者数の見込みが甘かった。


・・・などが考えられます。

厚生労働省は・・・

『インフルエンザの動向は予測が難しく、
 ドイツベルギーなどでもワクチンの余剰が生じている。』


・・・としていますが、

『外国でも余っているのだから、
 日本で余っていても良いという問題でもないけどなぁ・・・。』
coldsweats01

・・・などと、個人的には思ってしまいますね・・・。

政府はワクチンのメーカーと
解約の交渉を行っていますが、
その交渉は難航しているとも聞いています。

『注文して既に買ってしまったけど、
 必要無くなったからキャンセル、返品します。
 お金、返して・・・!!』
wink

・・・って言われても、

『おいおい、ちょっと待て!
 今更そりゃあないだろう・・・!!』
angryannoy

・・・って話になるのは当然のことです。

なぜ、このような問題が起こってしまうのか・・・?

様々な原因があると考えられるのですが、
最も根本的な問題が・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(6)西洋医学

2010年03月08日

アバター症候群

先週、話題の映画、『アバター』Avatar)を観に行きました。

『アバター』は、
巨匠、ジェームズ・キャメロン監督が手掛けたSF大作。



日本での興行収入は既に70億円を突破、
世界の全興行収入はなんと1,670億円18億5,500万ドル)を突破し、
これまでの記録を塗り替え、史上最高額を記録しました。

『アバター(Avatar)』は、
サンスクリット語『アヴァターラ(avataara अवतार)』
西洋風の読み方で、
本来はインド神話『神や仏の化身』を意味しています。

(ちなみに、インド神話に登場する『ヴィシュヌ神』アバター(化身)が、
 『ラーマーヤナ』の英雄ラーマや、
 『マハーバーラタ』の英雄クリシュナです。)

最近ではインターネットの世界でも
その概念が転用され、
『自分の分身となるキャラクター』のことや、
そのサービス自体が『アバター』と呼ばれていましたが、
この映画によって『アバター』という言葉が一気に世界中に広まりました。

この映画でいう『アバター』とは、
ある未開の星、『パンドラ』に住む
青い皮膚をした先住民族『ナヴィ』の遺伝子と、
地球人の遺伝子を操作して作り出された意識の無い肉体

地球人はパンドラ星の大気を呼吸することができないため、
人間の『意識』のみを特殊な技術で『アバター』に送り込み、
その肉体を操縦することで、
先住民族同様の活動ができるようになるのです。



さて、この映画の一番の話題は、
その3D映像。

その映像があまりにもリアルで美しいために、
なんとその映画を観た後に・・・

『アバター症候群』

『アバター後遺症』

『アバターうつ』


・・・と呼ばれる症状に悩まされる人もいるのだとか・・・。coldsweats02

映像の素晴らしさ、美しさに憧れるあまり、
映画館を出る際、その美しい世界から離れて
現実世界に戻ることへの不安感に捉われたり、
映画の世界と現実世界とのギャップを感じてしまい、
うつ状態になったり、
絶望したり、
自殺願望が芽生えてきたり、
中にはパンドラ星人『ナヴィ』に感情移入してしまい、
地球人類を憎むようになってしまったり・・・。

『何もそこまで映画の世界に入り込まなくても良かろうに・・・。』coldsweats01

・・・などと思ってしまうのですが、
実際に映画を観てみて・・・

『う~ん、
 現実世界にしっかりとグラウンディングしていないと、
 確かにそんな症状が出てもおかしくないような映画かも・・・。』
coldsweats02

・・・と感じました。

実は・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(12)西洋医学

2009年11月24日

新型インフルエンザ・ワクチンの安全性

1976年
アメリカで施行されたブタ・インフルエンザの予防接種で
数十人の死亡者が出てしまい、
急遽予防接種が中止になってしまうという出来事がありました。

当時と現在ではかなり事情が違いますが、
内心・・・

『本当に大丈夫なんだろうか・・・?』

・・・と少々、心配をしていたところ、
新型インフルエンザ・ワクチン接種後に死亡する例が
なんと21件にも及んでいることを知りました。

厚生労働省専門家検討会21日に開催され、
季節性ワクチンと安全性に大差はなく、
現時点で重大な懸念はないとの結論が出たようですが、
21人もの死亡例が出ているのに
懸念が無いはずはないと思うのですが・・・。

ちなみに、
昨年度の季節性インフルエンザ・ワクチンの予防接種では
121人の副作用報告があり、
うち2人が死亡、
5人ギラン・バレー症候群を起こしているのだそうです。

(この数字自体、良いのか悪いのか、
 議論が分かれるところではあります・・・。)

さて、
カナダではイギリスの製薬会社が製造した
新型インフルエンザ・ワクチンの接種後に
アレルギー反応などの副作用が発生しているとのことで、
ワクチン17万回分使用を中止することが決定されたようです。

この輸入ワクチンは、
日本の国産ワクチンと同様、
鶏卵を用いて原料のウィルスを培養するタイプのワクチンですが、
国産とは違い、
『アジュバント』と呼ばれる免疫増強剤が添加されています。

日本でも、来年、年明けのワクチン接種に向け、
国内での臨床試験が開始される予定ですが、
既に同社から3,700万人分のワクチンを輸入することが決定しています。

日本では、
インフルエンザの予防接種は行って当然という風潮ですが・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(0)西洋医学

2009年11月19日

『川崎病』と波動医学

乳幼児が罹る急性の熱性・発疹性の疾患1つに、
『川崎病(かわさきびょう)』という疾患があります。
別名『小児急性熱性皮膚粘膜リンパ節症候群』

原因不明の高熱が続き、
眼球結膜が充血したり、
口唇が腫れたり、
舌や口腔内の粘膜や咽頭が真っ赤になったり、
皮膚に発疹が出たり、
四肢が腫れたり、
リンパ節が腫れたり、
場合によっては心臓の血管に炎症を起こして
動脈瘤を形成したり、心筋梗塞の原因になったりして、
時に命に関わる特殊な難病です。

川崎病の原因は
実は今まで不明で、
何らかの感染が引き金となって起こるという可能性は
示唆されてきました。

しかしこの度、
順天堂大学の研究グループが
体内で大量に増えた複数の細菌による複合感染によって
川崎病が引き起こされる可能性が高いことを突き止め、
その研究結果を発表されました。

研究グループは、
川崎病患者の咽頭部小腸
ブドウ球菌や、桿菌などが
通常の10~100倍も存在していることを発見、
その細菌に対する生体の過剰な免疫反応
様々な症状の原因になっていることを解明されたのです。

通常、川崎病の急性期の治療としては
免疫グロブリンが使用されるのですが、
それらの細菌に有効な抗生物質を投与したところ、
免疫グロブリンに効果が無かった症例に対しても
著しい効果があったとのこと。

『川崎病』の原因に迫る、
対症療法に留まらない、
より原因治療に近づくような、
そんな素晴らしい研究だと思います。

実は、
『O-リング・テスト』『バイオ・レゾナンス法』などの
波動的医学の世界では、
『川崎病』だけでなく
様々な疾患、難病が
細菌やウィルスなどの複合感染により引き起こされていると
以前より指摘されてきました。
『5つの病因論』参照)

『波動医学』の方法論で半ば常識であったことが、
『西洋医学』の方法論でも実際に証明されたということで、
この点に関しても、画期的な研究であると思います。

また・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(2)西洋医学

2009年11月17日

ワクチンとは・・・?

全国の多くの都府県で、
健康な1歳~就学前の子供や
小学1~3年の子供に対する
新型インフルエンザ・ワクチンの接種が
当初の予定より前倒しされることになったようです。

佐賀でも、前倒しが行われることになりました。)

従来の季節性インフルエンザ・ワクチンに関しては
既に接種が開始されていますが、
ワクチン・メーカーによると
『新型用』のワクチン製造を優先させたため、
その生産量は例年の8割程度であるとのこと。

『新型』も『従来型』も
ワクチンが不足気味
現場は混乱を来しているようですが、
ワクチンとは一体何なのか、一度まとめてみようと思いました・・・。

ワクチンvaccine)は、
毒性を弱めた病原体を体内に注入することによって
体内に抗体を生じさせ、
その後同じ病原体からの感染に罹りにくくするという薬剤。

投与方法
皮下注射、筋肉内注射、皮内注射、
スタンプ式、
経口投与、
点鼻投与
など、様々な方法があります。

ワクチンには大きく分類して・・・

1.生ワクチン(弱毒ワクチン
2.不活化ワクチン(死菌ワクチン
3.トキソイド(変性毒素


・・・の3種類があります。

生ワクチン
毒性を弱めた病原体を使用している弱毒ワクチン
一般的に不活化ワクチンに比し、
強い免疫力が獲得でき、その持続時間も長いという特徴があります。

しかし、弱いとはいえ生きている病原体を使いますので、
あまり気持ちのいいものではありませんし、
免疫を獲得するどころか実際に感染、発病してしまうことがあります。

BCGポリオ麻疹風疹
流行性耳下腺炎おたふくかぜ)、
水痘水疱瘡)ワクチンなどが生ワクチンです。

不活化ワクチン
化学処理などにより死んでしまった病原体を使用した死菌ワクチン
獲得できる免疫は生ワクチンより弱いため、
複数回の接種が必要なものが多いという特徴を持っています。

3種混合ジフテリア百日咳破傷風混合)、
日本脳炎百日咳肺炎球菌
A型B型肝炎
狂犬病ワクチン などが死菌ワクチンです。

トキソイドtoxoid)は、
病原体が産生する毒素を化学処理することによって作られる
ワクチンの一種。
破傷風やジフテリアなどの予防に利用されます。

インフルエンザ・ワクチンは、
外国では点鼻投与型の生ワクチンが使用されることがありますが、
基本的には不活化ワクチン

獲得される免疫力には限度がありますので、
複数回接種したり、
毎年接種したりする必要があるというわけです。

勘違いしている方が多いのですが、
インフルエンザ・ワクチンの目的は
『感染予防』ではなくて、
あくまでも『重症化予防』

この辺りの啓蒙をしっかり行い、
医療の現場にさらなる混乱をきたさないよう、留意する必要があります。

また、少々心配なのが・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(0)西洋医学

2009年11月12日

インフルエンザ・ウィルスとは・・・

本格的に寒くなるicon04を前にして、
既に全世界で猛威を振るっている新型インフルエンザ

孫子の兵法・・・

『敵を知り、己を知らば、百戦危うからず』

・・・ではありませんが、
今回はインフルエンザというウィルスが
一体どういうウィルスなのか、
少しまとめてみたいと思います・・・。

ウィルスvirus)は一般的に病原体と考えられていますが、
実は生物ではありません。

それは、ウィルスが生命の最小単位である『細胞』を持っていないためで、
生物学上、非生物とされているからです。

ウィルスとは、
基本的にはタンパク質の殻とその内部に詰め込まれた遺伝情報
『核酸』からなる微小な構造体

他の生物の細胞にとり憑いて、
その細胞のタンパク質合成システム代謝システム
あたかも自分の物であるかのように勝手に拝借し、
自己をコピーして増殖
その細胞を食い破って拡散し、また別の細胞にとり憑こうとします。

ウィルスは、
内部の遺伝情報の違いにより、
大きくDNAウィルスRNAウィルス2つに分類されます。

インフルエンザ・ウィルスは
そのRNAウィルスの中の
『オルトミクソウイルス科』に属するウィルスで、
A型、B型、C型3つに分類されます。

C型インフルエンザは
季節によらず、人間にのみ感染します。
そのほとんどが乳幼児期に感染し、
通常は一度罹ると免疫ができて2度と罹りません。

B型ウィルスは流行の規模は小さいとはいえ
世界的な流行を毎年のように繰り返すインフルエンザ。
B型インフルエンザも人間だけに感染します。

A型ウィルスは、
本々はカモなどの水鳥に感染するタイプだったのですが、
突然変異によって人間に感染するようになったインフルエンザで、
変異型・亜型が多く、
免疫の持続も短くて何度も罹患する可能性があり、
世界的な大流行を起こしやすい特殊なタイプのウィルスです。

A型インフルエンザ・ウィルスは、
その表面の2種類タンパク質の違いによって細かく分類されています。

そのタンパク質とは・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(6)西洋医学

2009年11月07日

インフルエンザ警報レベル

佐賀県では、
10月26日11月1日
定点指定医療機関)あたりの
インフルエンザ患者数が31.72(患者数1,237人)となり、、
国立感染症研究所が定める『警報』の指標である30上回りました

この2週間で患者数は倍増
通年の季節性インフルエンザもちらほらと出始めているようですが、
そのほとんどは新型インフルエンザH1N1と考えられます。

佐賀県内の小中学校でも休校が相次ぎ、
休日や夜間などの時間外の受診が急上昇、
『休日夜間こども診療所』パンク寸前なのだそうです。

原因の1つとして挙げられるのが、
検査目的のための受診。
インフルエンザ陰性の証明や、治癒証明のための時間外受診が
適正な診療の妨げになっているようです。

連日のように新型インフルエンザのニュースが
新聞TVインターネットで流されており、
死亡例が報告された場合は、比較的に大きく報道されるようです。

先日・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(0)西洋医学

2009年11月02日

インフルエンザを・・・

新型インフルエンザが全国で流行し、
佐賀においても定点あたりの患者数が12.08(患者数471名)となり、
国立感染症研究所が定める『注意報』の指標である10を上回りました。

私が住んでいる地域の小中学校も、
遂に学校閉鎖・・・。

新型インフルエンザの予防接種も開始され、
今後のさらなる大流行に備えて
我々も感染予防に努めていかなくてはなりませんが、
大和ジャスコくまざわ書店で、
私はある凄まじいタイトルの本を見つけました。

その本の題名は・・・

『インフルエンザをばら撒く人々』徳間書店

著者は菊川征司氏。
俗に言う、『陰謀論』に関する著書を数多く執筆されている方のようです。

一読してみると、

『まさか、そんなトンデモな・・・。』face07

・・・なんて思うところも数多くあるのですが、
仮説としては筋が通っている所もあって、

『う~ん・・・。
 100%否定もできないかな・・・。』
face07

・・・と考えさせられる内容です。

(こんなことをモロに書いてしまって、
 菊川氏の身は安全なんだろうか・・・?
 ・・・と心配してしまうほどです。)

インフルエンザの予防接種に関しては、
以前より・・・

『何か変だな・・・?』face07

・・・と思うことが実は多少はありまして・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(2)西洋医学

2009年11月01日

『メタボ』と『ロコモ』

『メタボ』とは、
本来は『代謝』という意味にしかすぎませんが、
『メタボリック・シンドローム』という念が誕生して以来、
疾患を意味する言葉になってしまいました。

同じような使い方をされる言葉に、
『ロコモ』という言葉があります。

まだ『メタボ』ほど市民権を得ている訳ではありませんが、
そのうち『メタボ』のように本来の意味ではなく、
疾患を意味する言葉になっていくのでしょう。

さて、『ロコモ』とは何を意味するのかと言うと・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(0)西洋医学

2009年10月21日

『メタボ』

『メタボ』とは、
本来は『代謝』という意味にしかすぎませんが、
『メタボリック・シンドローム(代謝異常症候群)』という
概念が誕生して以来、
疾患を意味する言葉になってしまいました。

一般的に、『メタボリック症候群』は、
脂肪代謝が悪く、
内臓脂肪の蓄積により肥満状態となり
内臓脂肪型肥満)、
高脂血症高血圧高血糖のうちの
2つ以上が重なった状態のことを指しています。

このような状態は、
脳卒中心筋梗塞などの動脈硬化性疾患
発症のリスクが高いとされ、
世界的に注目されました。

日本においては、
日本内科学会日本肥満学会日本循環器学会などの
8学会診断基準をまとめ、2005年に公表、
2008年からは
40~74歳までの国民健康保険加入者を対象に特定健診
実施されるようになりました。

しかし、この『メタボ』対策は世界的なものではありますが、
WHOアメリカ日本では診断基準が微妙に異なっており、
『アメリカ糖尿病学会(ADA)』
『ヨーロッパ糖尿病学会(EASD)』などは・・・

『この症候群の診断の医学的価値が不明確』
『診断基準があいまいで不完全』
『これまでの、どの診断基準も症候群と称するに足る
 科学的根拠がない』


・・・として、

『人々に「メタボリック症候群」というレッテルを貼ってはならない』

・・・という共同声明を発表しました。

特に混乱しているのが腹囲診断基準で、
アメリカでは現在でも各学会で議論されている状態で・・・

『腹囲の科学的な測定方法も
 腹部肥満を診断するための腹囲の科学的な基準値も
 確立していないので、
 現時点では臨床現場で腹囲を測定することは
 特殊な場合を除いて有用ではない


・・・とされているようです。

腹囲に関しては日本でも物議を醸しているようで、
日本国内だけでも多くのグループが異なった腹囲基準値を提唱し、
現場は少々混乱しているようですし、
日本の一部のグループが提唱しているにすぎない
『メタボ』の概念が、厚生労働省によって、
特定健診という形で法的に国民に強要されているとして
問題視する意見も出ているようです。

『メタボ』は現在、
日本では『肥満』『生活習慣病予備群』
代名詞のようになってしまいましたが、
日本国内でも、また世界的にも
それは統一された概念とは言えず、
未確定で議論が続けられている段階ですので、
正直なところ、
テレビや新聞、マスコミの報道、厚労省の発表など、
あまり真に受けないほうがよさそうです。

私自身としては・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(6)西洋医学

2009年10月10日

ドラキュラ流、咳エチケット

インフルエンザの流行が社会的な問題になってきた数年前より、
『咳エチケット』ということが言われ始めました。

風邪インフルエンザなどの呼吸器疾患に罹患した場合、
くしゃみなどの症状が出ますが、
それらの症状は咽頭気管気管支粘膜の刺激が誘引となって起こる
気管、喉頭、呼吸筋の反射的な収縮運動なので、
通常は自分の意思には関係なく、突然起こります。

インフルエンザの原因、
インフルエンザ・ウィルスは、
感染した宿主
死んでしまわないように、
じわじわと持続的に感染したり
宿主の体内に潜伏感染して、
比較的におとなしくしているヘルペスのようなウィルスと違って、
感染した宿主がに至ろうがどうしようが
そんなことにはおかまいなく、
とにかく宿主の体で急速に増殖して、
咳やくしゃみに乗って
できるだけ周囲に飛散、拡散して生存しようとします。

咳、くしゃみ、鼻水の飛沫の中には
インフルエンザ・ウイルスが大量に含まれ
咳やくしゃみをすることによりウィルスが2~3メートルも飛び散り、
周囲にいる人に感染してしまいます。

そのため・・・

咳やくしゃみをするときは、
ティッシュなどで口と鼻を覆い、他の人から顔をそらし、
最低1メートルは離れること。

使用したティッシュは、すぐゴミ箱に捨てること。
(できればビニール袋で覆って捨てること。
 ウィルスが多量に付着したティッシュを触ると感染の危険があるため。)

咳やくしゃみをした後は
手を必ず洗うこと。
(咳やくしゃみをする時にカバーした手は接触感染の原因となってしまう。)

咳やくしゃみのある人はマスクを着用し、
飛沫が飛び散らないようにすること。

・・・というのが『咳』や『くしゃみ』をする際の
マナー、エチケットであるとされ、
最近では各自治体でも啓蒙活動が行われているようです。

さらに、最近では・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(0)西洋医学

2009年10月09日

インフルエンザ予防は混合診療では・・・?

以前勤めていた病院でも
私は漢方薬を中心とした診療を行っていましたが、
やはり症例によっては
などの治療も併用した方がより効果的なので、
病院側に『鍼灸治療』の許可をお願いしたことがありました。

病院側の回答としては・・・

『混合診療禁止』のルールに抵触してしまう恐れがあるため、
 それはできない。」


・・・ということで、とても残念な思いをしたことがあります。

しかし、後でよく考えてみると、
その病院でも
インフルエンザの予防接種は自費診療なのに
平気でバンバン行われていたし、
健康診断も自費、
人間ドックはもちろん自費。
交通事故の診療なども保険診療ではなく、自費診療でした。
(支払いに関しては生命保険会社が絡んでくるという、
 特殊なケースではありますが・・・。)

『ん・・・?
 これって、混合診療じゃないの・・・???』
face07

その後、我々が社会保険事務局厚生労働省に確認したところ・・・

『混合診療』とは、
 同一の患者さんの、
 同一病名に対し、
 『保険診療』『保険外診療(自由診療)』
 同時に行った場合の診療と
 定義される。」


・・・ということを教えてくれました。

『なるほど・・・。』face02

さて、去る9月29日
腎臓癌のため闘病中の清郷伸人氏は、
同一病名(腎臓癌)に対して行った『インターフェロン療法』保険診療)と
『活性化自己リンパ球移入療法』自由診療)との
『混合診療』が違法とされ、
保険分の診療費まで自己負担になってしまうのはおかしいとして
起こされた訴訟の控訴審の判決が下されました。

結果は、
第1審では『混合診療禁止は違法』という判決が覆り、
清里氏の逆転敗訴・・・。

国側の理屈、言い分にも様々なものがあるようですが、
中には・・・

「一度でも自由診療を併用した場合、
 その前後の保険診療は保険では認められず、
 全て自己負担になる」


・・・といった内容の、とんでもなく凄まじい、
まさしく『暴論』とも言えるような意見がありました。

どういうことかというと・・・  続きを読む


Posted by ゲゲゲのしげ爺 at 19:00Comments(2)西洋医学

2009年09月19日

シャカの息子

確か私が中学生時代だったと思うのですが、
『週間少年ジャンプ』に、
ジョージ秋山氏の作品、
『シャカの息子』という漫画が連載されていました。

ある村に、『シャカの息子』と名乗る謎の人物がやって来ます。
その後、村にある奇病が流行し出します。
シャカの息子は、
抗生物質『テトラサイクリン』を駆使し、
奇病で壊滅状態の村を救います。

シャカの息子は村人の心を掴み、
次第に新興宗教の教祖として崇められ始めます・・・。

この漫画で登場する奇病とは、
ツツガムシ病
(私はこの病気の名前を、『シャカの息子』で覚えました。)

ツツガムシ病とは、
野ネズミなどに寄生するダニ1種である
『ツツガムシ』が媒介する人獣共通感染症
ツツガムシに刺されることにより、
ツツガムシに寄生している細菌
『ツツガムシ・リケッチア』が人間に感染、発病します。

症状の初期にはインフルエンザ様症状を示す事もあり、
そのうち全身に発疹が出現し、
重症例では多臓器不全で死亡することもあります。

また、ダニによる人獣共通感染症で有名なのが、
『ライム病』

何だか美味しそうな名前の病気ですが、
これはマダニに寄生している
『ボレリア』という細菌が引き起こす疾患です。
(ちなみにボレリアは、
 『梅毒』の原因菌・『梅毒トレポネーマ』と同じグループに属する細菌。)

さて、実は、ダニによる細菌感染症は、
ツツガムシ病ライム病のように重症になるまでにはいかないとしても、
一般的に思われている以上に、
実は様々な病気の原因になっていることが、
バイオ・レゾナンスの研究により明らかになりつつあります。

(例えば、原因不明の関節痛慢性関節リウマチなど・・・。)

原因不明の関節痛が、
抗生剤の投与で治癒してしまうケースが度々見受けられますが、
その場合、『ツツガムシ病』や『ライム病』の類縁疾患であった
可能性があります。

ところで、このシャカの息子・・・  続きを読む


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2009年08月30日

新型インフルエンザ流行期

8月21日
厚生労働省は、
新型インフルエンザ全国的な流行期に入ったと発表しました。

佐賀県においても、
8月17日23日にかけて、
定点あたりの患者数が2.0(患者総数78人)となり、
流行期に入ったとされています。

8月28日
厚労省は『新型インフルエンザの流行シナリオ』を示し、
発症率は通常の季節性インフルエンザ2倍程度、
全人口の2030%が発症するのではないかとの試算
明らかにしました。

インフルエンザの夏場icon01の流行
国が調査を始めて以来初めてのことらしく、
厚労省は『経験のない状況に直面している』として、
感染拡大を防ぐ対策の徹底を呼び掛けています。

28日には、佐賀県医師会より・・・

『インフルエンザ流行期における
 抗インフルエンザ剤の取扱いについて』


・・・という通知が、
県内の各医療機関開設者・管理者に向けて為されました。

これによると・・・

A型インフルエンザが疑われる症例に関しては、
 保険診療に際し、
 必ずしも検査を行わなくとも
 抗インフルエンザウイルス剤(タミフルリレンザ)の使用が可能』


・・・ということでした。

しかし、
26日国立感染症研究所が公表した
WHOの・・・

『新型インフルエンザ患者への
 抗ウイルス薬の使用方法に関するガイドライン』


・・・を見てみると、  続きを読む


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2009年08月24日

『恋愛ホルモン』と『3年目の浮気』

以前・・・

人間は人間関係修行するため、
その中でも最大の修行である結婚に際し、
世界で一番相性が悪い者同士が出会った瞬間、
『気の迷い』というスイッチが入ってしまい、
脳から特殊なホルモン『ヘナモン』が分泌。
一時的に錯乱し、結婚してしまう。

・・・という説があることを紹介しましたが、
実はこれには医学的根拠が無いわけではありません。

『PEA』フェニル・エチル・アミンphenethylamine)という、
アルカロイド窒素を含んだ塩基性を示す有機化合物)は、
脳内においては神経伝達物質として機能することが明らかにされており、
『恋愛ホルモン』『愛の麻薬』と呼ばれることがあります。

この『PEA』は、
誰かを好きicon06だと感じた際、
恋愛感情が芽生えた際に、
脳内に分泌され、
さらに快感を生じさせるように働く、
強力な『恋愛ホルモン』face05なのです。

『銀座まるかん』創業者、斎藤一人氏が命名された結婚ホルモン
『ヘナモン』変なホルモンの意?)は、
医学的にはこの『PEA』のことを指していると考えられます。

というのも、このPEAは・・・  続きを読む


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